全てを受け入れる?信頼関係を築くコミュニケーションとは。
あなたのお城の門は開いていますか? 閉まっていますか?
私は人の心の状態を想像するときにお城に例えて考えます。必ずしもお城にする必要はないのですが、抽象的に考えるより、なにか形や状態を思い描きやすいもので考えることをおススメします。
人の心はデリケートで大切なものであり、誰もが「心のお城」では一国一城の主ですから、私はお城でイメージするようにしています。イメージするものはベルサイユ宮殿のような西洋のお城でも大阪城のような日本のお城でもかまいません。その人に応じて、素敵なお城を想像してみてください。
お城には多くの場合は建物が有り、その前にお庭があり、それを囲むように塀や門があります。基本的にはそれらがどんな状態かを考えます。まずは自分の心の状態をお城に例えて想像してみましょう。西洋風にしますか? 日本風にしますか? 門の鍵は開いていますか、閉まっていますか? 門自体は開いていますか、閉まっていますか?
「人の心に土足で入る」という言い回しがありますが、自分の心というお城に他人が入ることをどこまで許容できますか? もちろん相手によって、厳重に鍵を掛けたり、門を開けたり違う対応をすると思いますが、基本的に不快でないところはどこまででしょうか?
人によってそれは様々ですし、どれが良いとか悪いという事はありません。お会いする人をこのような観点で見せていただくと門を開けたいんだけど、開け方が分からないというタイプや門を開けるのは怖いから誰にも開けないというタイプ。いつも門が全開な人もいらっしゃいます。
私の経験上ですが、男性は初対面の時には門も鍵も閉めて、「どんな人が来るか分からないから絶対に開けない!」と構えている方が多いように感じます。「やってくるのは敵に違いない」とファイティングポーズで人に対していませんか?
男性はコミュニケーションが苦手なので、人を見る、どんな人か判断するということもあまり得意ではない方が多いです。「怖いから開けない!」という姿勢をとっていると悪い人もやって来ないかもしれませんが、隣の国からの良い知らせを持って来た使者も入れませんし、あなたというお城のすばらしさを多くの人に分かってもらうことはできません。
コミュニケーションは、先天的に女性の方が得意と言われていますので、女性は門の鍵が開いている人が多いです。基本姿勢で「敵でなければ門は開けてもいいな」という準備ができています。やって来る人をだれでも追い返すのではなく、友好関係を築きましょうというスタンスで接しますので、男性とは逆に門を開けすぎて「帰って!」と言えなくて困ることがあります。どちらにしても用心して相手を見極めるに越したことはありません。

私は門を開けることが必ずしも良いこととは思いません。閉まっている門を「開けろ」と迫るよりは、相手の門の状態を理解し、『その状態でもいいよ』と相手を認めて安心してもらうことが信頼関係において大切なことではないでしょうか。
相手が門を閉めている状態が一番安心なら、まずは門を開けずにインターフォンでお話しをしたらいいことです。その上で、門を開けたくなったら開けてもらえばいいし、門を閉めた状態のほうが聞きやすいのなら、それでもいいのではないでしょうか。
一番やってはいけないのは、『自分と同じ』を人にも要求することです。「自分は門を開けているのにあなたが開けないのはおかしい!」と無理やり開けさせる人や強行突破で門をぶち破って入る人がいますが、相手はそれで本当にあなたの話を聞く状態になっているでしょうか? 仮に1回はお城に入れるかも知れませんが、そんな不快な思いをする人に、もう一度会いたいと思うでしょうか?
相手の門が閉まっているのであれば、その状態で相手のことを良く観察してみてください。自分の大切な時間や労力を掛けてまで、その扉を開けさせるべきかどうかを見定めてください。自分にとって相手にその価値がないなら、相手の扉の状態がどうであれ、自分には関係ないことですよね。とりあえずスルーして、自分にとって大事な人のお城をもっと良くすることに時間と労力を注いでください。
まずは自分の心の状態はどうなのかを知ること。そして、相手の状態を理解し、どんな状態でも受け入れることから信頼関係は生まれます。相手がどんな状態であっても関係なく「私は門を開けています。お庭までは入っていただけますので、よければどうぞ」と自分の状態を明らかにすることで、自分の軸をぶらさず相手の意思を受け入れることになり、早く信頼関係を築くことができます。
相手に良く思われようと開けたくないのに門を開けたり、自分の希望やスタンスを押し付けるのではなく、相手の状態に共感し、受容した上で自分のスタンスを明らかにすることが大切です。自分と相手は違うということを認めず、どちらが正しいかを決めようとしても決着するものではありません。それは大阪城とベルサイユ宮殿のどちらがすごいかと言い合うようなものです。優劣を付ける見方ではなく、信頼関係を作り、一緒に繁栄することが一番ではないでしょうか?

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