ホームレスになり人生のどん底で見えた学び、名言とは。
自分は生きてるのはなく、「生かされている」ことに気づいた。

どん底に落ちた後、私は今までの友人関係やお世話になっていた人達との関係を自ら絶ちました。何故かというと、助けを求めたら助けてくれたでしょうが、それでは自分自身に甘えが出てしまいますし、そんな弱い人間になりたくなかったからです。お金も人脈もゼロからの再スタートは、人一倍の努力も必要ですが、新しい出会いの大きなチャンスでもあるのです。
同時に、これからは自分ひとりで再出発しないといけない、誰も助けてくれないという危機感と緊張感もありました。ひとりですから債権者から命も狙われたこともありましたし、債権者を受取人にした生命保険をかけられたこともありましたが、私は逃げたり隠れたりすることもしませんでした。そういう時こそ真っ直ぐに堂々と立ち向かうべきですし、やましいことはやっていないのですから。ただ、もしものことがあって、他人に迷惑をかけてはいけないと思い、できるだけひとりで行動していましたね。
今、考えると命があったからこそ今があると思えるようになりましたが、私は過去三度、自身の死と直面しています。直面しているというより死んだと言った方がいいのかもしれません。
一度目は、幼稚園から小学3年生まで小児喘息で、医者からは「この子は長く生きられないでしょう」と両親は告げられていたそうです。当時は、まだいい薬もなく、毎晩、夜中になると咳き込んで食べたものを吐いていました。吐くものがなくなると血を吐いていましたね。ですから、当時の写真に写っている私はガリガリに痩せていました。ところが小学4年生の時、父親の仕事の転勤で東京に引っ越すと、嘘のように1か月で、あれだけ苦しんでいた小児喘息がピタッと止まったのです。小学6年生の時、健康優良児にまでなっていました。
二度目は、高校3年生の時、私は、従兄が運転していた新車の助手席に座っていました。時速100キロのスピードで走行していると、十字路から飛び出してきたバスと衝突です。一瞬、走馬灯のように両親や友達の顔が頭を駆け巡りました。車から何とか這い出したのですが怪我もなく、駆けつけた警察官が「奇跡だ!」と言っていたのを覚えています。冷静になって車を見ると原形を留めていないぐらいにグシャグシャで、自分でもよく助かったなぁって思います。
そして、最も危なかったのは三度目です。40代前半の頃、過労が原因で高熱を出していたのですが、仕事が忙しくて休むこともできなかった夏の夜中、突然、全身痙攣に襲われ、震える手で救急車を呼んで、救急病院に搬送されたのですが、体温計で熱を測ると、何と熱が高過ぎて計測不能。多分、42度以上はあったのでしょう。すぐに応急処置室のベッドに寝かされ、処置をしてもらったのですが、呼吸ができなくなり、先生の「ヤバい!」という声を最後に私は暗いトンネルの中に入っていきました。
トンネルを抜けると目の前に川があり、向こう岸にはご先祖様が手招きをしているのです。いわゆる三途の川です。向こう岸に渡りたいと思って、川を渡る方法を模索している最中に意識が戻りました。病院のベッドで応急処置をしてもらっている私に、先生が「実は約10分間心肺停止だったので諦めかけていました」と告げられ、「すぐに入院しないと命の保証はできません」と言われましたが、仕事が忙しくて休めなかったので、朝晩、点滴に通院することを約束して翌日から仕事に行きました。
しかし、平熱に戻るまで約1か月間かかりました。後遺症もなく、何かに守られているような不思議な感覚でしたね。その時、初めて〝私は生きているのじゃない、生かされているのだ〟と確信しました。この社会に必要とされ、使命があるから生かされているのだ、と。生きていればいつ何が起こるか分かりません。どんなに辛くても苦しくても考え方ひとつで人は前に進めるのです。
苦労を乗り換えた先に、お金では買えないものが手に入る!

私が持ち逃げ詐欺に遭った頃、連日のように「内容証明郵便」や「特別送達」が届くようになり、夜も眠れず食事も喉を通らなくなりました。電車の走る音が聞こえると吸いこまれそうになります。太い枝を見ればロープをかけて、首を吊りたくなります。そうすれば楽になるだろうなあって、それほどまでに追い込まれるものです。
社会というものは時にはドロドロしたものです。しかし、皆さんは、試練を避けないでください。試練の中でこそ学び、成長し、強い確信を得ることができるからです。そして、挑戦する中で他の人々をも、試練をさけないよう導いてください。何故なら、「私」のことだけでなく、「私達」が重要だからです。苦しみ、葛藤したっていいのです。苦労は最高の友人になり得るのですから。勇気は、共感は、寛容は、そして〝何の為〟の重要さを認識する姿勢は、お金では買えませんよ。
私の父親は、私がやろうとすることに、ことごとく反対した人でした。何ひとつ、手助けをしてくれませんでした。その時はもちろん、何故なんだと思いましたが、今、振り返って、父親には心から感謝しています。父親からは、財産と言えるものを、1円も貰いませんでしたが、でもそれが良かったのです。へたに財産なんて貰ったら、人の心も分からない人間になっていただろうし、今の私はない、そう思うのです。
人間、生まれてきた時は、皆裸ですよね。大切なのは、ひとりの人間として、どう生きるかです。だからこそ、「丸裸になって生きろ」と言いたいですね。ひとりの人間として、丸裸になって勝負して、それで、どん底に落ちてもいいじゃないですか。そこから這い上がればいいのですから。人生は一度きりです。どう過ごしても、人生は一度きり。どうせなら、挑戦し、失敗もして、多くの自分史を綴りゆく毎日を送ることです。
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